ビッグ・キャスが先日、クリス・ヴァン・ブリエットとのインサイトに出演しました。かなりディープでエモーショナルなインタビューとなっており、アルコール依存症からの回復、レスリングへの復帰、WWEからのリリース、WWEやAEWでのレスリングについての考えなど全てを明かしています。特にアルコール依存症の回復に関しては、生死を分ける問題となりました。
「生きるか死ぬかの問題にまでなりました。フィラデルフィアでの発作の後、何度か発作が起こって、もう死ぬんじゃないかというところまで来てしまいました。このままこの道を進んでいけば、自分は死んでしまう。以前はそんんあことは気にしていなかったかもしれませんが、そのタイミングで気付けたのです。死ぬ訳にはいかない、なんとかしなくてはという気持ちになりました。諦める事も出来ましたが、本能が「続けろ」と言ってくれたんです。最も難しい事は助けを求める事なんです。」
WWE復帰の可能性についても触れました。
「あると思っています。私が家族や友人からの信頼を得ているように、時間をかけて人々の信頼を得られればと考えています。人々は、ある程度の期間、うまくやれていることを見てくれる必要があると思います。」
ダイヤモンド・ダラス・ペイジは彼の問題に対して、多くの手助けをしてくれました。
「彼は私にプラットフォームを与え、自分が経験した事をみんなに共有するように励ましてくれた最初の1人です。そうしないと、みんなが共感をしてくれませんからね。自分はそれを認めれた事が大きな第一歩でした。モクスリーと対戦した後、バックステージでのプロモでそれを自分の中で認めました。ペイジはさらにビデオを通して、この経験を広めてくれましたし、ガールフレンド(ペイジの娘で、AEWバックステージレポーターを務めるレクシー・ナイア)と知り合うことにもなりました。」
AEWでの将来の可能性についても語っています。
「AEWに行きたいと思っています。WWEに戻ってもいいし、AEW、IMPACT、新日本、ROH、どこに行ってもいい、ギャローズとアンダーソンともそういう会話をしてきたし、自分でもやりたいと思ってます。まずは一日一日を大切にし、あまり先の事を考えてはいません。今夜、電話がかかってくれば最高だし、3〜4ヶ月先、あるいは1年先になっても構いません。どこにでも行く事はできますし、楽しみながら、自分のネームバリューを上げたいと考えています。」
過酷な経験を経て、キャスはレスリングに戻ってきました。
「素晴らしい気分です。一時はレスリングに戻りたくないと思った事もありました。レスリングが嫌いになりそうだったし、とても恨めしかった。4ヶ月前に目が覚めて、これは自分が最初に好きになった事だと気付いたんです。人生で好きな事をやりたい、情熱をもってやりたい。そうじゃなきゃ幸せになんてなれないんです。私はレスリングに情熱を持っていて、リングに戻るための旅を始めたばかりなのです。」
「その間、レスリングはちょっと見ていただけでした。学校に戻ってソーシャルワークの修士号を取ろうかと考えていました。人々を回復させることにもとても情熱を持っていますし、人々を助けたいと思っています。選択肢としてはあって、人生のさまざまな道を模索していましたが、レスリングには戻らないと自分に言い聞かせていました。でも、こうして今に至っています。憤りというか、少しの間、本当に嫌だったんだと思います。近くにいたくなかったんです。」
どの時点で、自分がアルコールの問題を抱えていると気付いたのでしょうか。
「多くの人は私に問題があると言ってきました。フィラデルフィアで最初の発作を起こした時もまだ自分に問題があると思っていませんでした。ですが、その後、様々な事が起こり、最後にリハビリ施設に行った時にようやく自分が深刻な問題を抱えている事を認めたと思っています。」
「(フィラデルフィアでの発作について)サイン会をしたことは覚えています、ギャングレルとランチに行った事も。ロッカールームでババ・レイ・ダッドリーとトミー・ドリーマーと会話して、ドリーマーとプロモの確認をしました。休憩時間の直後に出演する予定が、休憩時間にサインをしにいかなければいけませんでした。自分の櫛がテーブルの上にあって、水のボトルが頭の上に落としたのが、最後の記憶です。その後、サイン会のテーブルまで歩いていった筈ですが、救急車に乗せられた事以外は何も覚えていないんです。病院でも嘘をつき、でたらめなことをしようとしました。脱水症状とか、寝不足とか、疲労困憊とか。あるコーツの禁断症状だということは分かっていましたが、恥ずかしくて誰にも言えませんでした。鞄の中に飲んでないお酒のボトルが入っていたので、知っている人もいたのに。でも恥ずかしかったんです。」
WWEからリリースされたことが飲酒を始めるきっかけになったのでしょうか。
「自分ではずっと前から問題を抱えていたと思います。リリースされたことで、責任のない生活をすることになりました。依存症患者にとってはこれが恐ろしい事です。2017年が下り坂の始まりでした。仮面を被って、隠れて、みんなに大丈夫だと思わせているんですね。自分の部屋で飲んで、誰にも見られないようにクラス。精神的にも色々な事があり、本当に苦しかったのですが、何も言いたくありませんでした。恥ずかしい事ではないのに、恥ずかしくて、恥ずかしくて仕方がありませんでした。メンタルヘルスにはタフになるというスティグマがあります。特にプロレスとか、タフな人が集まるビジネスでは。自分は『タフになればいいんだ』と言い聞かせていました。でも、それは間違った方法だったんです。
これからの将来の目標について述べています。
「今は自分のやり方が気に入っています。自分でスケジュールを決めて、やりたい番組に出て、ガールフレンドと2人の時間を楽しむ事が出来ます。タンパは素晴らしい街ですし、2匹のフレンチブルドッグを飼っているし、自分達の事をして過ごしているんです。最終的には大きな舞台に戻りたいと思っています。レスリングで達成出来なかったこと、達成したい事がたくさんあるんです。エンツォと私は、良い経験をしてきましたし、記憶に残りました。私は常に記憶に残る存在でありたいと思っています。私にとってチャンピオンである事は記憶に残ることほど価値のあることではありません。シングルスターとして記憶に残る存在なりたい、これが私の目標です。」
「私にはもう出来ないと思っていた時期が長かったので、自分に出来る事を証明したいのです。私の体験談や依存症、メンタルヘルスについても語り続けます。人助けをすること、これが人生の目標です。私にはお金も名声もありましたが、そんなものは何の役にも立ちません。私は1人の人を助ける事に大きな喜びを感じます。だから、人生の目標は他の人を助けることなんだ」
ここ数年、エンツォに助けられている事について。
「彼の存在はとても大きいです。私はしばらくの間、彼と一緒にニュージャージーに滞在していました。彼のおかげで最終的にリハビリ施設に行く事が出来ました。私がこの街やあの街のホテルにいて、彼が飛行機で迎えにきてくれたという話はよくあります。彼は本当によくしてくれて、とても協力的です。彼は私がレスリングに復帰することも、2人でやる事も、私1人でやることも、とても応援してくれています。エンツォは自分の事をやってくれ、君の成長を見たいと言ってくれているんです。」
Wrestling News.Co
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